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窯元紹介

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赤津焼について


赤津焼(あかづやき)とは、瀬戸焼の一種で、瀬戸市内赤津地区で焼かれる焼物。
日本六古窯の一つとして知られ、1300年の焼き物の歴史を持つ瀬戸、
その東部の山間にある赤津地区は江戸時代、尾張徳川家の御用窯が置かれた地として知られ、
茶陶を中心に地元の素材と伝統に技術を生かして焼き物作りが受け継がれて来ました。
中でも名古屋城のお庭焼きとして生まれた御深井(おふけ)をはじめとする、赤津焼伝統の七釉(ななゆう)で彩られた作品は昭和52年に「赤津焼」の呼称で通産省認定の「伝統的工芸品」として指定をうけ、
現在も約40軒の窯元がその技術を絶やすことなく時代に合った新しい焼き物作りに励んでいます。
近年は陶芸ファンも足を運ぶことが多くなり、自然豊かな窯の里は陶都-瀬戸の奥座敷として
徐々に人気が高まって来ています。

灰釉 鉄釉 古瀬戸 織部 志野 黄瀬戸 御深井
灰釉 鉄釉 古瀬戸 織部 志野 黄瀬戸 御深井 (下の釉薬名をクリックすると詳細をご覧いただけます)
灰釉 鉄釉 古瀬戸 織部 志野 黄瀬戸 御深井
灰釉 鉄釉 古瀬戸 織部 志野 黄瀬戸 御深井

赤津焼七つの釉薬
灰 釉 (かいゆう) 志 野 (しの)
鉄 釉 (てつゆう) 御深井 (おふけ)
古瀬戸 (こぜと) 織 部 (おりべ)
黄瀬戸 (きぜと)  


 灰 釉 (かいゆう)

始まり: 平安時代前期
特 徴: 赤津東方の猿投山から始まった焼物。奈良三彩を除けば、日本最古の釉薬。穴窯で焼成された器の、灰が溶釉した自然釉から発展したもの。
主原料: 主に楢や橡などの広葉樹木の灰


 鉄 釉 (てつゆう)

始まり: 鎌倉時代初期
特 徴: 中国の天目茶碗などをモデルに創られた焼物。焼成条件や原料の種類により赤褐色から黒に焼き上がる。
主原料: 長石と土灰
  含鉄土類(水打粘土・鬼板粘土)


 古瀬戸 (こぜと)

始まり: 鎌倉時代
特 徴: 鉄釉の一種で、黒色の上に茶褐色の部分が見られるもの。茶道具(主に茶入)に多く使用された。
主原料: 長石と土灰
  含鉄土類(水打粘土・鬼板粘土)


 黄瀬戸 (きぜと)

始まり: 桃山時代
特 徴: 含鉄率が低い鉄釉の一種。
酸化焼成により黄色に発色する。
胆礬(タンパン)と呼ばれる酸化銅による緑色をのせたデザインが多い。
主原料: 長石と土灰に少量の黄土など


 志 野 (しの)

始まり: 桃山時代
特 徴: 長石を主原料とする白い釉薬。赤津では酸化焼成の白志野
が主だが、霞仙では風化長石単味を還元焼成し、赤味(火色・緋色)が現れるのが特徴。
主原料: 風化長石単味
  (長石に木灰を加える窯元もある)


 御深井 (おふけ)

始まり: 江戸時代
特 徴: 尾張徳川家が名古屋城内・御深井丸に窯を築き、1638年中国人・陳元贇を招いて安南(現在のベトナム)風呉須絵の焼物を焼かせたのが始まり。
主原料: 長石分の多い灰釉・呉須


 織 部 (おりべ)

始まり: 桃山時代
特 徴: 黒織部・赤織部・鳴海織部などがあるが,青織部を指す事が多い。天正2年赤津で修行した加藤景光が、天正11年美濃へ帰って開いた久尻窯で始めたという伝承がある。
主原料: (青織部)千倉長石・土灰・酸化銅

裏山の山土


裏山から採れる山土が、霞仙の基本です。感謝の気持ちを忘れることなく大切に焼き物に変えて行きます。瀬戸はこのように日本一焼き物の資源に恵まれた地域です。

灰釉 鉄釉 古瀬戸 織部 志野 黄瀬戸 御深井

霞仙の青織部の特徴


【素地】自家製の赤津山土(現在でも当家敷地内の珍珍山から採取している)

【釉】霞仙では瀬戸産の千倉長石を使用。
天然の含有物の微妙な作用により、釉薬表面に結晶が出る事が多い。他の産地の青織部に比べ、独特の濃い緑色が特徴。

【焼成】一般に青織部釉は酸化焼成されるが、霞仙ではいったん還元炎にしてから酸化に戻して、約1.260℃という高温で焚き終わる。

【渋抜き】焼成時に表面を覆う銀色光沢(酸化膜)の除去には、現代では希塩酸を使う事が多いが、霞仙では現在でも近在で採取したクヌギの笠を水に浸して作った“栃渋”に浸けている。
灰釉 鉄釉 古瀬戸 織部 志野 黄瀬戸 御深井

歴代当主


喜多窯の系譜




【主な講演歴】 明治大学 商学部 「伝統工芸品 赤津焼 ~技法と素材~」
  名古屋外国語大学 留学生別科 「日本の食文化と焼き物」

作品紹介
喜多窯は尾張徳川家の御用窯の一つである加藤唐三郎家より1656年分家した家祖 加藤彦九郎景久により赤津の地に開窯したと伝えられております。今も屋敷裏の珍々山に頂にある山神祠の付近には、当時の登り窯の窯跡とともに擂り鉢や甕などの当時の生活が偲ばれる出土品が見られます。
350年を超える長い歴史の中では、焼き物の仕事を取り巻く幾多の苦難がありましたが先人達の努力のおかげで今日まで窯の火を受け継ぐことができました。今後も受け継がれた自然の恵みと、伝統の技術をもとに時代にあった焼き物作りに精進して参りたいと存じます。




作品紹介




作品紹介
   


灰釉 鉄釉 古瀬戸 織部 志野 黄瀬戸 御深井